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ジュースはスナック菓子、ジャンクフードのみが肥満の原因ではない

先日、Yahoo!ニュースで次のような記事を読みました。

 

肥満の犯人、炭酸飲料やジャンクにあらず
本当か?と半信半疑で思わず読んでしまったのですが、読み終わってみて、なるほど、そういうことか〜と感じました。

 

Yahoo!ニュースの記事はしばらく時間がたてば削除されてしまうので、以下に転載しつつ、考えたことをコメントしていきたいと思います。

健康的な食習慣について確実な方法などない。

 

炭酸飲料やキャンディー、ファストフードが米国の肥満率上昇の原因だとされることが多く、高カロリーや糖分の高い食品を食べ過ぎれば健康に悪いことは明らかで、体重を減らすことには役立たないだろう。
だが、新たな調査で、米人口の95%に関しては、こうした食品の摂取はボディマス指数(肥満度指数、BMI)と関係がないことが分かった。
米コーネル大学のフード・アンド・ブランド・ラボが公表したこのリポートは、「チョコレートバーとチーズバーガーをコーラと一緒に摂取するという食生活を栄養学的観点からは勧められないが、こうした食品が肥満の主因である公算は小さい」と指摘した。

これは意外な指摘ですよね。
カロリーの高いファーストフードやジャンクフード、砂糖たっぷりの炭酸飲料は肥満の元凶と皆思っていましたから。
私も思っていました。
これはちょっと、続きを読んでみる必要がありそうです。

実際、米国人では痩せている人のほうが平均的体重の人以上に炭酸飲料や甘いスナック菓子を食べていた。
また、太りすぎや肥満、過度の肥満、病的肥満の人々が摂取する炭酸飲料や甘いスナック菓子、塩分の多いスナックの量は平均的体重の人よりもむしろ少なかった。

これはどういうことでしょうか?
痩せている人のほうが「自分は大丈夫」と思ってジャンクフードを多く食べるのかもしれません。

 

病的肥満の人(BMIが44.9以上)が摂取する甘いスナック菓子や塩分の多いスナックの量は少なかったが、なぜかフライドポテトの摂取量は平均的体重の人より50%多いことが分かった。研究者たちは、病的肥満の人から好物を取り上げるべきではないと話す。好物を断っても体重に影響する公算は小さいからだ。ただし、好物がフライドポテトの場合は別だが。

 

この文章を読むと、炭酸飲料やジャンクフードよりもフライドポテトが「より太りやすい食べ物」であるように思えます。
実際には、フライドポテトは100gで250kcal程度です。
確かに高カロリーですが、他の料理に比べて飛びぬけて高いわけではありません。まあだいたい同じくらいです。
ではなぜ肥満の人がフライドポテトを普通の人より50%も多く食べていたのでしょうか?
ここではアメリカと日本のジャンクフードの違いを考えてみましょう。

 

日本にもファーストフードの店は多いですが、アメリカほどではありません。
日本人もフライドポテトを食べますが、アメリカ人ほど日常的に食べる人は少ないと思います。
それよりも、日本ではコンビニが多く、菓子パンを食べる機会が多いです。
日本のパンは欧米よりもバリエーションも多く、おいしいですからね。

 

「フライドポテトさえ食べなければ大丈夫」と解釈してしまうのは、日本の食生活を考えた場合、間違った解釈という可能性があります。
アメリカではフライドポテトを食べる機会・量が多いから、上のような結果になったのかもしれません。

 

日本の場合ですと、フライドポテトに代わる高カロリー食品、菓子パンやスナック菓子にむしろ気を付けるべきではないでしょうか。

では、肥満の犯人は一体何なのか。
摂取カロリーか消費カロリーか、それとも食事中の糖分と脂肪分、炭水化物の総量か。
米国人の日々のカロリー摂取量は、40年前と比較して500カロリー増えている。
2010年に米国人が1日当たりに摂取したカロリー量は2544カロリーだが、これは1970年には2039カロリーだった。
フライドポテト以外にもいくつかの原因が考えられ、それは食事全般に関係している。
1日当たりの摂取カロリーは精白パンのような穀物(1970年の409カロリーから2010年の582カロリー)、脂分や高脂肪の乳製品(346カロリーから589カロリー)、糖分(333カロリーから367カロリー)で急増した。
また、米国人が日々摂取するナトリウムは加工食品やレストランでの食事からがほとんどだ。

穀物や脂分、乳製品からの摂取カロリーが格段に増えたのは注目すべきですね。
いかにも高カロリーのジャンクフードではなく、毎日の3度の食事での摂取カロリーが増えた可能性がかなり高いということです。

 

また、40年間で500kcalも摂取カロリーが増えたのは非常に注目すべきです。
毎日500kcalも余分に食べていれば、単純計算で1週間に0.5kgの体脂肪になります。
1年間で26kgの体脂肪がつくことになります。

 

ジャンクフードやファーストフードに気を付けていても、毎日の食事が健康的なものでなければ、いつの間にかカロリー過多になってしまい、肥満になってしまうということです。

コーネル大のダイソン・スクール・オブ・アプライド・エコノミクス・アンド・マネジメントの教授で、この調査の共同執筆者、デービッド・ジャスト氏は「つまり、肥満の解消や予防を目指す食生活や健康キャンペーンが、特定の食品が悪いと決め付けるものであれば本筋から逸れている可能性がある」と指摘。
さらに、「真の変化を望むのであれば、食生活全般や身体活動に注目する必要がある。ジャンクフードにターゲットを絞ることは効果がないだけでなく、肥満の真の根本原因から注意をそらすことから自滅的ともなりかねない」と続けた。
食生活全般が肥満に関係していることは明らかで、最近の別の研究では一部の州の住人が他の州の住人よりも太っていることが分かった。

日本人のダイエットでは、どちらかというと、食事のカロリー量を気にする傾向があるように感じます。
食事のカロリー量を減らしても、お菓子とかつまんでしまったら元も子もないんですが(というか、それならごはんをしっかり食べたほうが栄養的には良い)・・・

コーネル大の最新調査は、雑誌「オビーシティー・サイエンス・アンド・プラクティス」で近く発表される。
同調査は米疾病管理予防センター(CDC)の「国民健康栄養調査」の対象者から約6000人を抽出してこうした食品の摂取について分析し、このデータをBMIと相互参照した。身長と性別との関係で算出されるBMIが25〜29.9の成人は太りすぎ、30以上は肥満とみなされる。

こちらが、その発表された調査結果(論文)の原文です(英語です)→Fast food, soft drink and candy intake is unrelated to body mass index for 95% of American adults

ニューヨーク在住の臨床心理学者ジュリー・バーンズ氏は、食事量の管理が重要だと指摘する。
米国人は外食となると食べる量のコントロールを失いがちだ(残った食べ物を持ち帰るのでなければ)。
また別の研究では、家で食べるよりも外食の方が平均で200カロリー多く摂取していることが明らかになっている。
食べ過ぎが気になるのであれば、夕食は家でサラダプレート1枚分ほどを食べるのがいいが、食べ物にこだわり過ぎないようにとバーンズ氏は語る。

まとめますと、
ペットボトルのジュースやスナック菓子、ジャンクフードを食べていないからと言って太らないわけではない。
朝昼夕の食事がカロリー過多であれば、太る可能性は十分にある。
とくに、外食ではカロリーを取りすぎになりがちなので気を付けましょう。
ということです。

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