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「学会発表された」=「学会が認めた」?

学会発表

「○○で基礎代謝を上昇させる効果があることが、学会発表されました」

 

このような話を聞くと、多くの人は「○○の効果は専門家にも認められているんだ。○○にはホントに効くんだ!」と考えます。

 

でも、実は・・・「学会発表」イコール「専門家が認めた」ではないのです!!

 

研究者が学会で発表しようとするとき、多くの場合、その発表内容について審査らしい審査はありません(中にはありますが・・・)。
ですから、学会で発表する内容というのは、まだまだ発展途上のものや、結果が十分に検証されていないものなどがあります。

 

学会は、研究内容が専門家によって厳正に審査される場所ではありません。研究者が行っている研究内容を手短に発表する場に過ぎません。
ですから、「○○で基礎代謝が向上することを学会で報告しました!」なんていうPRには、実は学問的には何の価値もないのです。

 

それでは、研究内容が厳正に審査される場所はどこかというと、「学術雑誌」です。
学術雑誌に論文として掲載されると、一応は「専門家が認めた」と考えて構いません。
学会と違い、学術雑誌に論文として掲載する場合、「レフェリー」と呼ばれる、数名の審査員(大学教授など)が審査し、「この論文には学術的価値がある」と認めた場合に掲載されるからです。
とはいっても、学術雑誌も玉石混交、ステータスの高いものから怪しげなものまでありますが・・・

 

残念ながら、どの雑誌がステータスの高い雑誌か一般の方が調べることは困難です。
しかしながら、「学会発表しました!」と大げさに宣伝するのは、「まだ論文になっていない、本当かどうかよくわからない研究です」と自ら宣伝しているようなものです。

 

まとめ

学会発表は審査の場ではない。
学会発表したからといってその内容が学術的に認められたとは限らないと心得よ!



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