ダイエットの限界を知り、身体の声に耳を傾ける
考えてみればごく当たり前の話なのですが、ダイエットしている人が忘れがちな視点の話です。
ダイエットに成功し、体重が落ちました。
そうなると、がぜんやる気が出てきます。
最初はマイナス3kgを目標としていたのに、それに成功すると、あともう少し、と思ってしまいます。
努力して、それが実を結ぶことは快感ですから、気持ちがエスカレートする場合があります。
しかし、最初のうちは順調に落ちていた体重が、徐々に落ちなくなってきます。
最初の3kgは割と簡単に落ちていたのに、さらに2kgがなかなかやせられない。
だんだん気持ちが焦ってきて、ストレスがたまってくる場合があります。
そして、最後には気持ちが折れてしまい、ダイエットを断念、リバウンドで体重が元どおりになってしまうという悲劇が・・・
さて、ここで大事なのは「体重をゼロにすることはできない」という厳然たる事実です。
いつかは「これ以上痩せられない」というところがやってきます。
しかし、一度成功体験を手にしてしまうと、この事実が見えなくなってしまう人もいるのです。
体重はこのような感じで直線的に減り続けるのではなく、
このような、ある一定の限界値があります。
人間の身体は、現在の状態を保とうとする力(恒常性)があり、これを「ホメオスタシス」と言います。
個人個人には、ある程度の範囲で、あらかじめセットされた体型があり、それを超えようとすると、その動きを抑えようとする作用が働きます。
体重が大きく落ちてくると、基礎代謝が下がり、できるだけエネルギーを消費しないようになりますし、
食欲も強くなり、体重を戻そうとする作用が働きます。
そうなると、今までどおりに体重を減らすことが非常に難しくなります。
大切なのは、限界があることを認め、停滞がやってくるところまでダイエットすることができたら自分を大いにほめ、満足することです。
ホメオスタシスをつかさどる本能の、食欲の誘惑と毎日戦い続けるほど自分を追い込んだダイエットではなく、
ただ、なんとなく口寂しいからつい食べてしまうとか、食べる必要がないのに何となく食べてしまう、
といった無意味な食欲をコントロールすることです。
自分の身体の声に注意深く耳を傾け、食べる必要のあるときに、必要な分だけ食べる。
必要のないときは食べない。
これが無理なくできるようになれば、精神的にも非常に気持ちがいいですし、
自分にとって健康的で自然な体型をキープできるでしょう。
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